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13年間の軌跡が紡ぐ保育の温もり~子どもたちの成長を見守り続けるベテラン保育士の思い

  • 執筆者の写真: 聖光会運営事務局
    聖光会運営事務局
  • 3月20日
  • 読了時間: 8分

聖光緑が丘保育園で13年間勤務する小田美恵先生。全クラスの担任経験を持つベテラン保育士として、日々子どもたちの成長を見守りながら、若手保育士の育成にも力を注いでいます。長年の経験から培われた保育への想いと、温かな職場環境について伺いました。



園児たちと食卓を囲み笑顔の聖光緑が丘のベテラン保育士
園児たちと食卓を囲み笑顔の小田先生

入職の決め手は「人のあたたかさ」と「給食の美味しさ」



小田先生は短期大学を卒業後、2012年に新卒で聖光緑が丘保育園に入職しました。就職活動時、いくつかの保育園を見学する中で、聖光緑が丘保育園の印象はどのようなものだったのでしょうか。


「最初に見学させてもらった時、雰囲気がいいなというのが第一印象でした。皆さん明るく受け入れてくれて、挨拶もたくさんいただいたのが印象的でした。話もたくさん伺ったり、真摯に向き合ってくださる園長先生もいらっしゃって、安心できるなと感じました」


また、給食の美味しさも決め手の一つだったと語ります。


「実際に一食分いただいて、本当に素直に美味しいなと思いました。そういうところも丁寧に提供してくださり、時間もいただけるので、真摯さを肌で感じるところがありました」

小田先生の自宅からは少し距離があったものの、園の温かな雰囲気に惹かれ、聖光緑が丘保育園への就職を決めたといいます。


「他の園ももちろんいろんな特色はあるんですけど、やっぱりこちらが一番あたたかいというイメージがあったので、いいなと思いました」




園児たちと食卓を囲み笑顔の聖光緑が丘のベテラン保育士


全クラス担任を経験~多彩な視点で子どもの成長を見守る


入職以来、小田先生は0歳児から5歳児まですべてのクラスの担任を経験してきました。現在は4歳児クラスを担当しています。


「4歳だと、もうだいぶできることがたくさん増えているんです。こちらが中心というより、見守りが多くなりますね。制作も幅広くできるようになるので、ハサミを自由に使ったり、セロハンテープも自由に使ったりしています」


子どもたちの様子を見守る中で、小田先生が意識していることがあります。


「やっぱり子どもたちの雰囲気を見ていると、『そろそろ喧嘩が起きそうだな』とか『そろそろ物の取り合いが始まるかな』という様子が分かります。子どもたちとはだいぶ関係性ができてきているので、私の目線だけで『これをやるのは良くないんだな』と気づいたり、『これはお友達に渡すものだったな』と気づいたりする姿も見られますね(笑)」


長年の経験から、言葉だけでなく、目と目で伝え合うコミュニケーションも大切にしているそう。


「言葉じゃなくて目と目で、お互いに困っているところを読み取ったりしています。それは多分、クラスの関係性になってくるのかなと思うので、私もうまく話すだけじゃなく、目で理解してねという感じで訴える時もあります」



「家のような居場所」が生み出す喜び~卒園児が訪ねてくれる瞬間


小田先生が13年間保育士を続けてきた中で、特にやりがいを感じる瞬間は何でしょうか。


「正直もうここが自分の一つの家じゃないですけど、そういう感じになっていて、ここに来るのが当たり前というか。朝出勤してきて、ここで過ごして、もう一個家があるからかじゃないですけど、そんな感覚でもあります」


長年勤めていることで生まれる特別な経験もあると語ります。


「長年勤めていると、年長で持った卒園児が遊びに来てくれることも多いんです。探しに来てくれて会いに来るとか、そういう嬉しいこともあります。それは正直、若い先生に味わってほしいなと思います。年長を担任したからこそのご褒美というか、味わえることだと思うので。」


またこうも続けます。


「小学生になる子がいたり、持っていたクラスの子もたくさん出てきたり、関わっている子もたくさんいるので、みんな可愛い子たちというか、それは本当に幸せな空間だなと思います」



「目で理解してね」~ベテラン保育士が大切にする子どもとの関わり


4歳児クラスを担当する小田先生。子どもたちとの関わり方について、どのようなことを意識しているのでしょうか。


「4歳だと自分たちで役も決めて、『お姉さんね』とか『私赤ちゃんやる』とか、いろいろ役割もあったりするみたいです。そういう様子を見守っています」


子どもたちとのコミュニケーションでは、言葉だけでなく、目線や表情といった非言語的なやり取りも重視しているといいます。


「子どもたちとは関係性ができてきているので、私の目線だけで気づいたりすることもあります。言葉じゃなくて目と目で、お互いに困っているところや私が伝えたいことを読み取ったりしています」


また、子どもたちの自主性を尊重しながらも、必要な時には適切に介入するバランス感覚も大切にしています。


「おしゃべりが大好きなクラスなので、話をする時間も大切にしています。でも順番を守ることも伝えていて、一人の子と話していても次の子がどんどん来てしまうので、『今○○ちゃんと話してるから、ちょっと待とうね』と言いながら、いい意味での待ち時間も作るようにしています」



「分かりやすく、理由を添えて」~若手育成に取り組むベテランの姿勢


13年のキャリアを持つ小田先生は、若手保育士の育成にも力を入れています。どのようなことを意識して若手と関わっているのでしょうか。


「子どもと一緒なんですけど、やっぱり分かりやすくというのと、どうしてなのかというところですね。ただ教えるじゃなくて、『こういう意味があってあなたに言ってますよ』というところで、ちょっとそういう言葉も付け足しつつ伝えるようにしています」


また、質問しやすい雰囲気づくりも心がけているといいます。


「分からないからいいやじゃなくて、分からなかったら聞くという流れになるように、なるべく聞きやすい人間になれるよう、『どうぞ』という感じで受け止めますよという雰囲気を作るようにしています」


具体的には、仕事をしている若手に気軽に声をかけるなど、さりげないコミュニケーションを大切にしています。


「フリースペースで仕事している先生を見かけると、『今何してるの?』とさりげなく声をかけます。『今●●しています』と返事があれば、『そうか、もうそういう時期だよね』など話したりしています。さりげなく声をかけ、何もなければ大丈夫という感じで普段からコミュニケーションをしています」


若手の成長を見守りながらも、自分の経験を適切に伝えていくバランスも意識しているようです。


「若い子たちにも考える力はつけてほしいなというところはあるので、言いすぎず、言わなさすぎずというのは、私なりに意識しています」



支え合う仲間の大切さと、相談しやすい職場環境に感謝



聖光緑が丘保育園の園児たちとお迎えの待ち時間に遊ぶ小田先生
園児たちとお迎えの待ち時間に遊ぶ小田先生

小田先生は現在、4歳児クラスを担当しています。クラスを受け持つ大変さがある中で、職場の仲間との関係をどのように感じているのでしょうか。


「私は一人担任なので、いろいろ悩んでいることがわーっと出たりする時もあるので、仲間って大事だなってつくづく思います」


聖光緑が丘保育園の職場環境について、小田先生はこう語ります。


「本当に幸せな保育園というか、仲間同士は本当にいい保育園です。皆さん領域がちゃんとしているというか、やる時はやるというメリハリもあります。でも喋る時は本当に『わはは』とそこら辺でしたりしているので、そこは昔から変わらない保育園だなと思っています」


また、困った時には、様々な立場の人に相談できる環境もあるといいます。


「悩みがあった時は、園長先生だったり、主任の先生だったり、看護師の先生だったり、クラスのパートの先生だったりと、気軽に相談しています。役職に関係なく、この相談は園長先生にしたいな、ここは主任の先生にとご相談しています。相談すると先生がたは、優しく時間を作ってくださるので、解決してすっきりして帰る、みたいな感じです」


相談するときの園長先生や主任の先生の対応も魅力の一つだそうです。


「後でということはまずあまりなくて、『ちょっといいですか』と言うと、『どうぞ、何かあったの?』という感じで、『今日こういうことがあって、どう思いますか』と話をしています。待たされることはあまりないので、すぐにすっきりできる感じです」



自分も楽しみながら、保育の楽しさを伝えていきたい



自分も楽しみながら、保育の楽しさを伝えていきたいとかたる聖光緑が丘保育園の小田保育士

最後に、これから保育士を目指す方や転職を考えている方へのメッセージを伺いました。小田先生は、長く働き続けることで得られる喜びを伝えたいと話します。


「長年勤めていると、年長で持った卒園児が遊びに来てくれることも多いんです。それは年長を担任したからこそのご褒美というか、味わえることなので、みんな体験してほしいです。小学生になった子どもたちが来てくれたり、関わった子どもたちがたくさん出てきたりするので、みんなとても可愛いなと感じます。ぜひ長く皆さんに勤めてもらえるといいことあるよと感じています」


また、これからも先輩から学んだことを若い世代に伝えていきたいという想いも語ってくれました。


「今まで学んできたことはもちろん継続するのと、若い子たちにも保育の楽しさが分かってもらえるような働きかけを、私はしていく立場だろうなと思います。そこは重視するのと、自分も自分で楽しむというところは続けていきたいですね」


編集後記

聖光緑が丘保育園では、小田先生のように長年の経験を活かしながら、若手保育士の育成にも力を注ぐベテラン保育士が活躍しています。


「家のような居場所」と感じられる温かな職場環境や、子どもたちとの深い絆を大切にする姿勢は、保育士としての喜びを味わい続けられる理由の一つでしょう。


新人はもちろん、経験豊富な保育士にとっても、自分の経験を活かし成長し続けられる環境があります。ぜひ一緒に子どもたちの笑顔を育んでいきませんか?

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